雪組 ベルサイユのばら フェルゼン編

壁の飾りをかえました。やっと観れました。

 

雪組『ベルサイユのばら』フェルゼン編 宝塚大劇場2024年7月6日〜8月11日

 雪組トップスター彩風咲奈さんの退団公演です。彩風さん、スタイルが良くて、ダンスが上手くて長い手足が映えるスターさんです。院長は彩風さんの芝居が好きでして、咲ちゃん節を聴けるのもこれが最後かと思うと感慨深いです。咲ちゃんは、何と言いますか、一途に強い意志を持ち続ける男を演じるのが巧い(1)!かと思うと男が苦悩する複雑な気持ちを表現する渋い芝居もしてくれるのですよ(2)。咲ちゃん今回も役に入れ込み、鼻水流すほど泣いておられました。

 娘役トップ夢白あやさんはマリーアントワネット役。もうね、本当に美しいんですよ。美しさは正義と思います。また演技にも相当力が入っていることがわかります。ここぞという場面ではベルばら的大袈裟なセリフ回しもピタリと合わせていい味わい。そして涙ボロボロ流して迫真の芝居!フィナーレのエトワール独唱もすばらしい。

 朝美絢さんのオスカル美しすぎる。縣千さんのアンドレも

 さて「ベルばら」は宝塚初演から今年で50周年だそうです。何度も再演され、映像も出回っているので、もはや話の筋は皆が知っている有名作品。どんな場面が次に来るかファンの皆様は周知のとおり。いわば歌舞伎とかオペラみたいな古典芸能に近いような気がします。

 ベルばらならではの豪華絢爛な構成も大きな魅力。プロローグの小公子の「ご覧なさい」。そして舞踏会、華麗な衣装の貴婦人たちが詰め詰めに踊る、本当に壮観です。そして軍服群舞。これこそ宝塚・ベルばら。

 さて、下級生たちの活躍も見どころです。プロローグと中盤で小公子役センターの紀城ゆりやクン、堂々たる歌と語り部役を披露してくれます。貫禄が出てきたなと感じます。娘役さん音彩唯ちゃんもジャンヌの役で大立ち回り。普段は清楚な娘役が多いが、今回は悪い女を巧く演じています、歌も聴かせてくれます。そしてスター路線の華世京クン、ベルナール役上手いです!以前に比べ声の通りも良くなった、表情芝居も充実、これからもっともっと楽しみです。

 さてフィナーレでは彩風さんへのトリビュート・ナンバーが繰り出され、もはやサヨナラショーの様相です。特に"C'est la vie, adieu"は涙を誘ってしまいますね。

皆様機会がございましたらぜひ宝塚の伝統芸能、雪組の「ベルばら」をご覧になってください。(2024.7.20院長)

 

(1)『蒼穹の昴』 梁文秀、『ライラックの夢路』ハインドリッヒ、『ひかりふる路』ダントン、なんか良かったなあ。

(2)『壬生義士伝』大野次郎右衛門、『ワンス アポン』マックス(=ベイリー長官)、これもいぶし銀の芝居。

 

カテゴリ 宝塚

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