壁の飾りをかえました「恋の季節」ピンキーとキラーズ 昭和43年
作詞 岩谷時子 作曲 いずみたく 昭和43年のレコ大新人賞、第19回NHK紅白出場曲
子供の頃は黒服・パンタロン・山高帽・ステッキの姿が面白くて、踊りを真似したものです。若い時分は曲のアンサンブル、特にベースとフルートとコーラスが好きでした。
大人になってからは、岩谷時子の詩の世界に引き込まれました。僕は文学がかなり苦手なのですが、岩谷さんの詩をきくと、研ぎ澄まされた少ない言葉で描かれる世界に素直に感動するのです。分析的に表すのは野暮と承知で申しますと、その言葉を用いることで、附随する景色なり状況が空間的・時間的広がりをもって自動的に浮かぶ、そんな言葉が置いてあるのです。
言葉を選ぶ感性が尋常ではありません。ご本人は「一行でも二行でも、もっと良い言葉に直せないかと思って毎日過ごしているわけですから」と語っていたそうです(1)。
(院長)
(1)田家 秀樹 「歌に恋して 評伝 岩谷時子物語」武田ランダムハウスジャパン (2008)